

理学療法士になるには、知識や技術を学ぶ養成学校を卒業して国家試験を受け、資格を取得する必要があります。
ここでは理学療法士になるためのさまざまなコースや、
その適正について紹介します!
■養成学校の種類
理学療法士を学ぶための養成学校の種類は、一般的に
・3年制の専門学校
・4年制の専門学校
・3年制の短期大学
・4年制の大学
主にはこのようにわかれます。
いづれの学校でも国家試験を受験するためのカリキュラムがあり、その受験資格を
取得することができます。
■養成学校へ入学後のカリキュラム
学校では厚生省の定める規定に即した理学療法士のためのカリキュラムがあり、それに基づいた授業編成が組まれています。
専門科目としては理学療法の知識、治療技術、実習などがあり、最低限の授業時間は約3000時間になります。
現在では各校独自のユニークなカリキュラムを作成できるようになり、単位制であることから、専門学校へ入学したあとで4年制の大学へ編入できることもあります。
【一般的な4年制大学でのカリキュラム】
<1年次>
1年次では基礎的な理学療法についての理解と技術を学びます。
基礎医学などの人体の構造や機能、心身の発達などの基礎的な学習をします。
<2年次>
1年次で得た基礎的な科目の応用として、運動学や臨床運動学、人間発達学などで
より理学療法の理論を理解します。
<3年次>
3年次に学ぶ専門科目には評価学と治療学があります。
評価学は心身の機能の能力、障害の検査測定を学び、観察力を強化します。
治療学は患者の病態に基づいた理学療法を構築し、さまざまな障害のケースに対する
治療方法を学んでいきます。
<4年次>
主に実習がメインになる年です。
臨床実習は約800時間あり、理学療法の教育において非常に重要な位置づけになります。

■養成学校の選び方
4年制の大学や3年制の専門学校など、いくつかの養成学校の種類がありますが
その特徴はさまざまで、学校によっては入学費や授業料もことなります。
教育方針や生徒数、卒業後の就職率や受験倍率なども参考にして自分にあった学校を選びましょう!
たとえば、理学療法のほかにも幅広く将来を考えたいという方は4年制大学を選べばいろいろな勉強が可能であり、さまざまな職種への就職も幅が広がると思います。
できるだけ早く理学療法士として活躍したいという思いがあれば3年制の専門学校で
しっかりと勉強をする選択もあります。
国家試験と資格の取得
理学療法士の国家試験受験資格は
「文部大臣が指定した大学および盲学校、または厚生大臣が指定した養成施設での
3年以上学習したもの」という定義があります。
つまり、上記に挙げた養成学校での授業をクリアし、いよいよ国家試験に挑むことができるのです。

<国家試験の申請>
受験の手続きは申請書と受験票台帳に記入して戸籍と授業料を提出します。
養成学校を卒業見込みのものは学校で一括で申請してくれるのが一般的です。
願書の受付は例年1月中旬の約2週間になります。
<試験地>
試験地は北海道、宮城、愛知、大阪、東京、香川、福岡、沖縄です。
視覚障害のある方の受験地は東京になります。
<試験科目>
試験科目は一般問題と実施問題の2種類
一般問題:解剖学、生理学、運動学、病理学概論、臨床心理学、リハビリテーション医学(リハビリテーション概論を含む。)、臨床医学大要(人間発達学を含む。)及び理学療法
実地問題:運動学、臨床心理学、リハビリテーション医学、臨床医学大要(人間発達学を含む。)及び理学療法
国家試験の合格率
理学療法士の国家試験合格率は毎年若干違うものの約90%です。
これは高い数字だと考えると思いますが、決して試験が簡単というわけでは
ありません。
学校や受験者がしっかりと準備をして受験をしているから合格ができるとうことです。
決してなにも勉強をしないで受かることはないと考えておいたほうが良いでしょう。
理学療法士の試験の難易度は決して低いものではありません。勉強をしないでまぐれで受かってしまうということはあまりないと考えておいた方がよいでしょう。
<免許の申請>
国家試験に受かっただけではまだ理学療法士として働くことはできません。
理学療法士になるには免許申請書、合格証書、診断書を自分の住んでいる管轄の保健所に申請します。
そこで厚生省の理学療法士名簿に登録され、はじめて理学療法士として勤務することができるのです!